風は少し強いものの、気温が一気に上昇してまるで陽春の陽気となり、雪国では雪解けが進み、雪崩や落雪などが心配されます。またスギ花粉の飛散が多いようで、花粉症の方には辛い一日だったようです。今年の冬はテレビや新聞で度々報道されたように、日本海側の山間部を中心に久しぶりの積雪量でしたから、雪解けとともに多くの花々が一段と美しく咲き揃うでしょう。そんなことからも、ようやく訪れた春の訪れは嬉しい限りで、高齢者も心が躍る想いで・・・
日本にも多くの海峡がありますが、私が数多く越えた海峡はやはり本州、北海道間の津軽海峡で、その津軽海峡を舞台とした映画「海峡」(1982年・東宝)を、久し振りにBDにて観ました。出演者は高倉健、森繁久彌、吉永小百合などでしたが、カメラマンが「八甲田山」など高倉健作品を撮り、のちに「剱岳・点の記」の監督、撮影をした木村大作だったのは発見でした。それから、水上勉の推理小説「飢餓海峡」(1963年・朝日新聞社刊)でも、津軽海峡は重要な舞台となっていました。その津軽海峡の本州側のひとつに竜飛崎があり、私が初めて旅したのは1972年でした。そして、1982年以降は職業柄幾度となく訪ねました。写真のランクル80と太宰治の碑は1993年の冬で、碑には「ここは、本州の袋小路だ・・・」と、太宰が1944年に旅した紀行文「津軽」(1951年・新潮社刊)の一文が刻まれていました。それから、あくまで私の記憶ですが、松本清張「砂の器」の1974年製作映画(松竹)の中に、本浦千代吉、秀夫(和賀英良)親子が彷徨うシーンに、竜飛集落近くの素掘りのトンネル(旧道)を歩く場面がありましたが・・・